今日も大渋滞。『旧鎌倉街道と鈴留川橋』

岩殿観音。四季を通じて花がきれいだ。桜、つつじ、紫陽花。ここからの眺めは素晴らしい。石畳には風情がある。
義経を追って東国に向かったが足を怪我した鈴木三郎重家は、この寺で世話になった。和歌山県の藤代神社は有名だが、隠れた鈴木氏のパワースポット。ここを見たあと、箭弓稲荷神社に行くとさらにご利益があるかも?今日も大渋滞。この車の1%でも市内によってくれれば。遠くに見えるのが鈴留川橋。鈴留川橋とは、昔、この下に鈴留川が流れており、その川の由来は怪我をした鈴木三郎重家を足止めしたことによる。800年以上も昔の話だ。

関越道は大龍脈だ。東日本の背骨である。東京から新潟まで3時間で行ける。しかも土日、祝日は1000円だ。このことは東松山市にとってもチャンスといえる。今まで、物流コストが高く、日本海の海産物が東京に届くまで、余計なコストがかかっていた。政府の政策の失敗のつけを支払わされるのは、企業であり、国民である。高い建設コストをかけて、創られた高速道路は、さらに高速料金を取られることで、利用者の足かせになっていた。今回の民主党の無料化は、その構造を根底から覆すものである。

 国民の多数が完全無料化には、反対している。財源問題が念頭にあるからだ。たしかに無料ではなくても、一律1000円でも、国民としては十分メリットがある。1000円にすべきか、無料にすべきかは議論があるところだが、どちらにしても、このことは東松山にとってチャンスだと思う。土日、祝日になると、関越道は大渋滞だ。ほとんど止まっているような状態である。この車の1%でも東松山インターで下り、市内で食事をしたり、買い物をしてくれたら、相当なものだと思う。

 大渋滞にはまり、のろのろ運転で練馬インターまで行くより、東松山で下りてちょっと食事でもして、254で帰る、そんな車が1%でも増えれば御の字だ。そのためには東松山で下りたくなる仕掛けがほしい。待っているだけではチャンスは訪れない。物凄い数の車がCO2を排出しながら、高坂ニュータウンのど真ん中をとおり抜けていく。この車の何台かでも市内で食事でもしてくれたら、一家族3000円くらいは使うだろうから、市内の飲食店は今までよりも繁盛する。東松山市に是非立ち寄ってみたい、そんなお店や、名所がほしい。何も東松山市を目指して観光客が来るようなA級スポットでなくても、渋滞の中トロトロ走るより、『ちょっと寄ってみようか』ぐらいのB級スポットで十分である。かつての吉見百穴は超B級スポットであった。

 関越道の一部が鎌倉街道であることはご存知だろうか。実は高坂ニュータウンの中をとおり、関越道に合流している。『いざ、鎌倉』、高坂ニュータウンの中を、昔は鎌倉に向かう武士が駆け抜けていたのだ。この地域は、鎌倉幕府との関係が深い。高坂にある岩殿観音は源頼朝の命令により、比企能員が建てたと言われている。ここの仁王像は運慶の作である。頼朝の乳母である比企禅尼や、また義経伝説も残されている。義経が頼朝に追われた時、義経の家来であり全国の鈴木氏の祖先といわれる鈴木三郎重家が義経を遅れて追い東国に向かったが、そのとき怪我をして寄ったとされる寺もある。箭弓稲荷神社にも義経と弁慶の絵馬が奉納されている。ちょっとした歴史ロマンがある。今も昔も大龍脈を中心に発展するはずだが。東松山は、今は単に通過点であり、関越道の大渋滞スポットにすぎない。誠に残念だ。関越道を単にとおりすぎていく車を市内に呼び込みたい。

 それには『やきとり』につぐ、B級グルメか、何かがほしい。東松山インターで下りる仕組みがほしい。チャンスだと思うのだが。