一般質問 防災危機管理について

今回の一般質問を一部再現してみました。一部、再現に不正確な部分があります。正式な議事録は後日、市議会ホームページでご覧ください。


(鈴木)防災危機管理について。防災拠点である小中学校における飲料水について、十分な備蓄はあるのか。

(答弁)お答えします。

各避難所に設置してある防災倉庫には、現在500ミリリットルのペットボトルが120本備蓄されています。
今後4年間で600本の備蓄を計画しています。
このペットボトルの飲料水については、応急的なものであり、順次給水車による給水活動を行います。
また、各学校には受水槽などの設備が設置されていますので、それらの水も利用していきます。

(鈴木)120本とは120人分ということでよいのか。それでたりるのか。今、地震が起きたらたりるのか。

(答弁)先程の答弁で申し上げましたように、120本はあくまで応急的なものであり、給水車による給水活動や受水槽の水が飲料水として使えます。
避難所の収容人員は、体育館等の規模により違いますが、300名から多い所では1000名ですが、全てを収容する人数とは考えていませんが、それぞれ100名から200名が避難する可能性があると考えています。


(鈴木)避難所の収容人数が300名から400名で120本の備蓄とのことだが、避難者が100人の根拠は何ですか。

(答弁)県の算出した最大避難者数が約9,000人、当市の人口が約90,000人なので約1割の住民の避難が想定されます。
桜山小学校の場合、桜山小学校へ避難を予定している住民の約1割、183名を想定しています。現時点では120本を用意しているが、不足する場合は補充をし、将来的には
5年計画で600本の備蓄を行います。

(鈴木)もう一度聞く。明日、地震が起きたら120本でたりるのか。計画の前倒しで600本を用意することはできるか

(答弁)飲料水につきましては、5年の計画で予算をとっていますので、現在の計画では毎年120本の計画ですが予算の中身を検討し増やせる分については増やして、備蓄を考えたいと思います。
(鈴木)次に、トイレ等の生活用水については、どうなっているのか

(答弁)災害時にはトイレの使用が問題になります。水洗トイレに被害が無くても、断水した場合、避難所のトイレは利用することが出来なくなります。この場合は避難所である学校のプールや防災井戸の水を利用することとなっています。

(鈴木)防災井戸の無い学校はどこですか

(答弁)設置されている学校は松山中学校、南中学校、松山第一小学校、松山第二小学校、青鳥小学校、唐子小学校、野本小学校、小中学校については以上です。

(鈴木)なぜ他の学校にはないのか、これから掘る予定はあるのか

(答弁)今後新たに井戸を整備する予定はありません。高坂丘陵地区の桜山小学校、白山中学校、旧緑山小学校については、
井戸の設置の予定がありましたが、校舎建設工事のボーリング調査等のデータから井戸の整備は難しいとの判断から、現在に至っています。


(鈴木)では雨水の貯留槽の設置については。川島の伊草小学校では貯留水槽を設置しているとのことだ。

(答弁)現在雨水利用の設備のある小中学校は、新明小と南中学校で雨水利用しています。その他の避難所施設については、雨水利用の設備はありません。現在も設備を整備する予定はありません。
施設の改修等が行われる時には、雨水利用設備も含めて避難所としての機能を充実する必要から、施設を管理する教育委員会と協議して検討していきたいと思います。
  
(鈴木)避難所の開設について、冬などは寒い体育館では、高齢者などはつらい。場合によっては、市民活動センターを避難所として使うことは

(答弁)市内7ヶ所の各市民活動センターは、「一時避難場所」と定めているが、必要に応じて避難者の受け入れも可能であると考えます。
各市民活動センターにも飲料水の備蓄があり、食料100食、飲料水500ミリリットルペットボトル48本、毛布30枚など、避難所に準じた備蓄を行っているため可能と考えます。

(鈴木)学校の対応について、震度5以上の場合、生徒は留めおかれ、保護者が迎えに来た生徒から帰宅させることになっている。このような場合、想定される課題は。たとえば、西元宿の生徒が南中に通っていて、地震が起きた場合など。

(教育長)お答えします。
児童生徒を学校に留め置くこととした場合、次のような課題が想定されます。
 まず、保護者が迎えにくるまで、長時間待機をしなければならない児童生徒が出てきます。中には、学校で一夜を明かす児童生徒も出てくることが想定されます。その際、
①保護者との連絡の取り方 ②待機場所の環境整備
 ③食料の確保 ④児童生徒の健康管理
といった課題が想定されます。
さらに、地震により、児童生徒・教職員にけが人や病人が出たり、校舎や施設が破損したりすると、留め置きの児童生徒に対応する教職員がそれらの対応に割かれることになります。また、自家用車で迎えにくる保護者もいらっしゃいますので、混雑を解消し、スムーズな引き渡しをするための人員も必要となります。その他、学校が避難場所となった場合の対応等、災害時の教職員の役割分担も課題となります。
以上です。


(鈴木)答弁で、自家用車で迎えにと言っていたが、マニュアルには保護者は徒歩で迎えに来るとあるが、確認を。たしか、マニュアルは徒歩で迎えに行くことになっていたはずだ。西元宿から、徒歩で迎えにいくことは大変だと思う。親が仕事に出ていて外出先から帰宅できず、家に祖父母しかいない場合も想定されるが。

(教育長)お答えします。道路等の状況により、自動車による迎えということも想定をしております。実際にマニュアルに、仮になかったとしてもですね、車で来たから、「だめです。帰ってください。」というわけにはいきません。そういうことも想定しています。
以上です。

(鈴木)現在のマニュアルは紋切り型で、細部まで想定されていないのではないか。防災教育をしっかり受けた中学生であれば、小学生を迎えに行くこともできると思うが、そういうことを検討してもらえるか。たとえば、白山中学と桜山小は隣合っている。兄弟が、それぞれ小学校、中学校にいる場合もある。釜石の中学生のように、しっかりとした防災教育をうけた中学生は、小学生や、まわりのお年寄りを連れて逃げた。いかがか。

(教育長)お答えします。私も「釜石の奇跡」はテレビで拝見し、片田教授の話も直接聞いてまいりました。すばらしいな、と思っております。中学校のマニュアルの中には、小学校に弟と妹がいる場合、連絡をとってそちらに向かわせる場合もありますけども、一般の中学生が、小学生を迎えに行かせるのは、検討をしていかないと、かえってそのために大きな事故になるということも考えられます。通学路の安全が確保できないときは、学校に留めて置くことが絶対に安全なんです。教員もいます。それから、多くの子供たちがいます。たとえば兄弟で連れて帰ったとしても、お父さん、お母さんは帰宅困難者で、家にまだ帰っていなくて、真っ暗の中で兄弟だけでいることも考えられる。それなら、学校の方が食料等も調達できますし、仲間もいます。先生方のような大人もいますので、そういった意味で安心安全だと考えられますので、少しお時間をいただいて、「釜石の奇跡」の理想は素晴らしいと思いますので、それを行うには、いろいろなことをさらに想定しておく必要があります。今段階、私たちは、基本的には学校に留め置いて、保護者の方に迎えにきていただく。学校が一番安全だと考えています。

(鈴木)そのとおりだと思います。学校が安全だと思います。だから、一番最初に、西元宿の中学生の例をあげたのです。西元宿の子どもは桜山小、白山中学がすぐそばなのに橋を越え、南中学校に通っています。そこで震災が起きたら、子ども南中、親の避難所は桜山小、白山中それぞればらばらになってしまう。だからこそ、親の避難場所になる小中学校の施設と、子どもの通う学校を一致させないと、大混乱が起きるとずっと言ってきた。ある時代の行政が引いた線によって、今もなお混乱がおこっている。そのことを言っている。
以上です。