市長選挙は国政の代理戦争か

市長選挙が近づいている。坂本代議士が松坂議員を応援し、あたかも国政選挙さながらである。

今、維新の会も問題を抱え、その存在意義が問われている最中、その動きに市民の疑問の声を聞く。

そもそも国会議員がどうどうと市長選挙に介入することへの批判だ。地方分権一括推進法ができ、地方の自立がいわれるようになった。実際は、国からの通達がなくなっただけで、国からの財政的支援なしには、地方は何もできない。

しかし建前は自立である。地方で決めて、地方で運営し、国から自立する。そこに国や国会議員が介入することは、実際には当然のように行われるが、法の趣旨としては極力遠慮すべきことなのであろう。

東松山市長を長年やっておられた坂本さんなら良くわかっていなければいけない。

今からでも遅くはない。次の選挙に向けて国会議員として活躍すべきであろう。森田市長とも仲良くすべきだと思う。市長も山口代議士との盟友関係はわかるが、無所属の市長としてみんなと仲良くすべきである。これは戦略的な話であるのと同時に、やはり市長としては当然のことだと思う。

東松山市を二つに分けて、さらに溝を深くし、これから先も代理戦争が続くと思うと、そこに本当に市民を思う気持ちはあるのか疑問に思わざるを得ない。市民のことを思うなら、市民を仲たがいをさせるようなことは慎むべきだ。それが元市長であり、今、代議士を務めるものの使命ではないだろうか。

国政も大変な課題を抱え、莫大な量の勉強が必要であろう。是非、一地方選挙に介入し、市民を混乱させ、自分の仕事をおろそかにしないでほしい。せっかく掴んだ代議士として是非、国民のために活躍していただきたい。

そろそろ市民も『かったるく』なってくると思う。投票率が心配だ。おそらく積極的に投票所に行かない市民、投票所で白票を投じる市民が増加することが予想される。

今回の市長選挙の争点は非常に不明確である。前回は、市長が辞め、次に誰が、何をやるのか、それなりに大事な選挙であった。リーマン問題もあり、談合問題で職員の逮捕があり、市民病院の再生という大きな問題があった。

この4年間、市民病院は順調に回復している。客観的な数字が物語る。救急医療も再開している。その受け入れ数も1000件に迫っている。企業誘致も大成功している。この企業誘致により、将来予想される本格的少子高齢化社会を迎えるにあたり、その財政面を将来にわたり支えることになる。これまで企業誘致に関してパンフレットを良くしろだとか、そんな話しかなかった。私は、トップセールス以外にないということを一般質問でしている。

企業のトップといえども東松山レベルの市長が自ら訪問してくれば、これは感動する。森田市長は、それを実践し、結果を残した市長である。

これに対して、これが利益誘導だ、市長が企業と直接会ってはいけない、そんなことを質問していた議員がいた。

最終的に利益を得るのは市民だ。利益誘導があったとしたら東松山市民に対する利益誘導だ。その目的は、市民の公共の福祉のためであり、その手段は市長のトップセールスであり、最小経費で最大の効果を出した森田市長は、これまでの市長と比べ、群を抜いている。

柴崎市長も企業誘致を大成功させたと聞く。その功績が今の東松山市を支えているはずだ。

福祉は大切だ。これからは、まさに福祉優先にならざるを得ない。そのための財源はどこからもってくるのか。企業を誘致し、雇用を創出する。その社員に東松山市に住んでもらう。

今回の企業誘致では、関西から進出してくる企業が2社ある。いずれも食品会社であり、正社員を関西から連れてくることになる。その社員の多くは東松山市に住むことになるであろう。食材は地元の農産品を使ってもらうことになっている。

かつて東松山市耕作放棄地の面積は埼玉県で一位であった。その耕作放棄地も、これからは農地として復活する可能性がある。私も一般質問ではしたことがないが、これまで決算特別委員会や、委員会で何回も指摘してきた。

農業政策にも力を入れている森田市長になって、急にこの問題もちょっと明るい光が見えてきた。

ここまでやった市長に何を批判すべきなのか。根拠ある批判は、必要であり、次の発展に対して有益である。しかし、批判ではなく批難誹謗中傷の域にとどまるものは、客観性をかき、多くの世論を動かさない。それは選挙のための、戦略的誹謗中傷でしかない。それを口コミで流されてはたまったものではない。

客観性があり、重要性があれば新聞社が動くはずだ。私が追及した談合問題、滑川西通線問題は新聞に取り上げられ、NHKにも取り上げられ、最後に捜査機関も動かしている。

一般質問という制約のある中で、徹底的に相手の名誉に配慮しながら具体的な事実を指摘し、戦ってきた。間違えるとこちらがやられてしまう。私は、一人会派であり、その点慎重かつ、根拠あることは大胆に追及してきた。

今、一般質問をみると平気で実態があり活動をしている企業を『ペーパーカンパニー』と名指ししたり、根拠の疑わしい、そこを事実に基づき証明しなければならないことを平気で証明せず、言い放っている。

犯罪を立証するならば構成要件該当事実をしっかり証明してからやるべきだ。そんなこと、検察官だって困難なのに、法律を専門的に勉強したことがなく、法的三段論法、要件事実論も勉強せず、いきなり刑法条文や、特別刑法条文を持ち出しても、生兵法は怪我になりかねない。

今、市長に対する中傷ビラがばらまかれている。ビラを撒いた人は分かっている。その内容は、自分のところに送られてきた中傷文章をコピーして大量に配っているだけだと言っているが、そのことの真否は別として、その中傷的内容を認識し、それを大量にコピーして配布すること自体か゜、悪い事だとの認識はあるであろう。

市長も告訴告発を考えているということだが、これはきっちりとやった方が良い。

前回の市長選挙の際も、私の名前で『すずけんはやります』と題して、森田さんと、ゼネコンについて全く根拠のない、中傷ビラがばらまかれた。

こちらは、中傷ビラが出ることは予想していたが、まさか私の名前で出されるとは。すぐに森田陣営と相談し、お互い被疑者未詳で名誉棄損罪で告発することにした。

そのビラを大量に配っていた人間は、ある候補者の選挙カーの運転手であったので、そのことを指摘して警察に告訴した。しかし、それだけの証拠がありながらも、摘発にいたらなかった。森田さんは、その時も『鈴木さんが、そんなことやるわけがないことはわかってますよ』と言ってくれた。

私は、少しでも疑われること、さらに自分が批判されることは嫌いな人間である。そういう人いるでしょう。誰でもそうか。

今回は、はっきりと配っている人間は分かっている。傷付けられた名誉は、本当に回復はできない。政治家にとって、それは致命的である。今度は、警察もしっかりとした仕事をしてほしい。

市民のためには、森田市長を一生懸命応援しなければならないとは思っている。しかし、昨日、新潟から帰ってきて、多少疲れていることと、多少『かったりぃ』ので、少し休んでから頑張ろうと思う。

これまで市長は、市民のために頑張ってきた。今度は、市民が頑張るべきではないだろうか。頑張ると言っても、まずは投票所に行き、本当に、その人で大丈夫なのか、良く考えていただき、自分たちのため、将来の子どものため、誰が一番ふさわしいのか、判断してもらいたい。親戚だから、駅に毎日立っているからではなく、その人の仕事を見てほしい。

駅でビラを配っていることは市民には見えるが、議会で居眠りしていることまでは市民には見えない。