全国市議会議長会研究フォーラム in青森

12日、13日と全国市議会議長会研究フォーラムに参加させていただいた。4年間の在任期間中一度は参加するということで、今回は、1年生の会派「あおぞら」さんと、私が参加。

大宮から3時間、ほとんど寝ていたのであっという間に青森に到着。駅前で昼食後、すぐ研修会場へ。

研修内容は、増田寛也総務大臣の基調講演、パネルディスカッションと続く。

増田氏のテーマは「二元代表制と地方議会改革」。元岩手県知事だけに、議会と首長が抱える問題点を鋭く突いていた。その中で、最近の過度な首長と議会の対立。その原因として、議会に対する住民の不信感。本来議会がやるべき行政のチェックをやらないことによる、住民の不満、これを背景に改革派の首長が登場。

そして、住民の高い支持率をバックに本来議会がやるべきことまでやってしまう。その結果、メンツを潰された議会と首長の対立が深まる。そんなことであった。

たしかに。大阪、名古屋、阿久根、みんな根っこは一緒。面白い話であった。

増田氏は、本来議員は、オール野党が原則と言っていた。上田知事も同様のことを言っていた。それがいつしか、オール与党化してしまう。

今回の東松山市議会も全議案可決。2議案について反対が数名。共産党が一議案。私と中嶋議員が一議案、反対しただけであった。反対すれば良いということではないが、もう少し活発な議論を市民は望んでいるのではないか。そんな思いを、いつも感じる。

第2部は、東大の宇賀先生、金井先生、読売新聞東京本社編集委員の青山氏、青森市議会議長花田氏によるパネルディスカッション。

コーディネーター役は、テレビでもおなじみ新藤宗幸先生。テーマは地方議会と直接民主主義

宇賀先生の本は何冊かもっていたので、非常に内容的に興味もあった。住民訴訟、住民監査請求、そして議会の権利放棄の議決。

実は、この問題は東松山市でも起こった問題であり、実は大変身近な問題である。

談合問題があり、それに対して住民監査、住民訴訟が提起され、その結果、市民が勝訴。敗訴した市は、指名業者に対して不当利得の返還請求をする義務が生じた。ここで、市がその権利を放棄していれば、まさに、この問題にドンピシゃであり、その際、議会が市の権利放棄について議決をせまられるが、そのことが今回のテーマであった。

同じ埼玉の久喜市の議員団も参加していたが、久喜市判例も掲載されていた。「久喜でもあったのか。もしかして、あの議員さんが提起したのかな」そんな気がした。東京の議員でよく住民監査、住民訴訟を提起する議員さんがいる。

私も何度も起こそうと思った。特にリーマン問題の時には、中央大学法科大学院行政法の先生に相談し、その可能性について研究したが、訴訟要件を満たさないのではないか、ということでやめた。

その後、訴えたのが関根さんたちである。そのあと、取り下げたのか、却下されたのか、定かではないが、和解文章なるものがでてきた。

金井先生の話は、おもしろおかしく、滑稽にお話をいただいた。金井先生も高名な先生なので、お名前は良く存じあげている。

硬い先生と思いきや、ユーモア交えて、地方議会についてお話いただいた。

特に、低投票率についてどうおもわれますかとの会場からの質問に、「私は必ずしも悪いことだと思わない。私が候補者だったら、私以外の全員棄権してくれたら、私の一票で当選ですから」との返答に、会場から大爆笑が起こった。

かつての自民党が選挙の前に雨乞いをしていたことを連想させる。ユーモアたっぷりのお答えであった。二日目については、第二部で。