なぜ、入札制度の改革に拘るのか?

 私が何ゆえ、入札制度の改革に拘るのか。その答えは簡単でありますが、不正・談合・癒着といった行政・議員・業者の不正のほとんどが、この入札制度の機能不全から生じているからです。

そして、その原資が皆様から預かった税金で行われているということです。不正・談合・癒着は当然違法であり、事件ですが、それが税金で行われている。その結果もの凄い額の税金が無駄に使われている、その構造が入札制度です。

これが東松山市に限らず全国で行われ、国も地方も、それに準じる団体も、同じような構造であるということです。

今日も新聞で高速道路の天下りについて書かれていましたが、関連会社に随意契約で仕事を請け負わせていたということでした。そして、その団体は公務員の天下り先になっている、そんな内容でした。

ここで随意契約とは、入札によらない契約であり、緊急性がある場合や、ごく小額の契約の場合に認められています。前にも述べましたが、法律上、談合のしづらい一般競争入札が原則で、それができない例外的な場合、4つの場合に限り指名競争入札ができることになっています。

随意契約はさらに例外的な場合に行われています。このところ、国レベルの随意契約の記事がよく出ています。この前は国土交通省の黒塗りの自動車の契約について随意契約がなされているという記事がでていました。

随意契約のほとんどが、関連企業への丸投げだったり、天下り先への丸投げだったり、まさに癒着の中の癒着といえるかもしれません。

民主党政権になり、この随意契約を全て見直し、100万円以上は全て一般競争入札にするという記事がだいぶ前に、小さく記事に出ていました。実は、この効果は莫大で、これにより何兆円税金が浮くかわかりません。非常に効果があると思います。

ここで、事業仕分けとの違いについて説明します。事業仕分けは、説明するまでもなく、よくご存知かと思います。無駄な事業を削減するために、必殺仕分け人により、やる・やらないを多数決で決める、やり方です。

これに対して、入札制度の改革は、やることが決まっている事業を執行する際、事業者を選定するにあたり、どの業者にやっていただくか、それを決めるための制度です。

ほとんどの事業が契約により、外部の事業者にアウトソーシングされていることを考えると、その額は莫大です。

国の予算を考える上で、人件費(公務員の給料、議員の歳費)、事業費のうち、その多くが契約により外部に委託、請負がなされています。そこにメスを入れることが、一番の行財政改革に繋がると思います。

私は、地方から国を変える手段の一つとして入札制度の改革を徹底することを地方から行うことが一番だと思い、議員時代も全精力をつぎ込んできました。そして1000万円以上の契約については一般競争入札にするという公約を完全に実現し、残った半分を完成させるために、今回、市長選に立候補しました。市長になり、トップダウンで改革を実行することが一番早いからです。

財政的に、国も、どこの市町村も待ったなしの状態だと思います。他のことはともかく、財政を健全化し、不正や癒着をなくす方法は、入札制度の改革の徹底しかありません。

何をやる、これをやる、と言っても実際には財源不足と、迫りくる本格的少子高齢化社会を前に、今、市民の人気取りをやっても、数年後、必ず、その付けが自分達や、子どもたち、お孫さん達に回るのは目に見えています。

おそらく、選択する手段はいくつも残されてはいなかったと思います。


投票率の低さは候補者の魅力のなさによるところが大きいと思いますが、48%の人が棄権しているという現実は残念で仕方がありません。

候補者としては、最低であったと思いますが、自ら7年間貫きとおしたこと、それは市民との約束を守る、そのことと、そして批判だけではなく自ら行動し、全てを投げ出し候補者になること、それだけは自分としても責任を果たしたと思っています。また、選挙について述べたいと思いますが、わが陣営は全くのボランティアであり、建設業界や政党の助けなく、ただ、ただ政策に共鳴した人達によって支えられていたことは、他の陣営にはないことだと思います。本当に感謝しております。