会派で視察。

柏崎刈羽原子力発電所にて。左から福田議員。鈴木。吉田議員。
上越市春日山。市役所のすぐそば。


 27日、28日と会派で視察に行かせていただいた。新潟県上越市と、柏崎市東京電力刈羽原子力発電所の二箇所の視察。

 原子力発電所については、中越沖地震時の状況とその後の取り組みについて詳しく説明をいただいた。その後放射能漏れ事故により、原子炉が止まったが、その原因、地震との因果関係等について説明を伺った。まだ、原子炉が止まっており、そのため普段見ることができない、原子炉の内部まで見学させていただいた。

 地震時の状況や、その後の安全対策を教えていただくことにより、当市での災害時の対策にも参考になるものと思われる。特に、地震に強い免震建物の建設や、耐震強化工事については参考になった。あれだけの地震があっても、原子炉は安全に止まったということであった。残念ながら地震後、放射能漏れ事故を起こしてしまった7号機は、地震後初めて稼動した原子炉であり、今回の地震とは関係がないとのことである。

 原子力発電所では9000名もの人が働いており、その9割が地元、刈羽村の人だということだ。発電所の内部は、近未来都市を想像させるものであり、一つの街のようであった。

 原子力発電のほか、新エネルギー、特に自然エネルギーの取り組みについても詳しく説明をいただいた。また、リサイクルの取り組みについても伺うことができた。低炭素社会に向けた取り組みについては、エネルギー産業の技術革新は欠かせない。東京電力の取り組みは、トップランナーといえるものであろう。

 翌日は、上越市を訪問した。上越市は数々の先進的な取り組みをしている全国の市町村から、目標にされる先進地といえる。私も、今回で三度目の視察となる。一度目は子育て支援センターを見学させていただいた。潰れたスーパーを利用した複合的な施設は先進的な取り組みだった。

 その次は、環境政策の取り組みについて、伺った。今回はISO14001や、環境システムの事業者取得支援の取り組み、エコアクション21について伺った。上越市は日本で一番最初にISO14001を取得した市である。ISOを活かした街づくりについて、10年以上前から取り組んでいる。上越市の先進的なところは、市が取得するだけではなく、家庭や、事業者にまで広げる活動を盛んに行っているところである。

 家庭には、小学校でキッズISOを実施することで、子どもに環境教育をし、それを家庭に広げるというものである。子どもは素直であり、学校で習った環境への取り組みを家庭でも実践する。その結果、環境に対する取り組みが一般家庭にも拡大するというものである。非常に、考えられたものであり、すばらしいものである。

 さらに、事業者にも拡大するために、ISOを有していることが、入札の参加資格の経営審査事項の加点事由になっていたり、取得の支援をしたりしていた。今では、経営審査事項の加点事由であることは、当然であるが10年前から、行っており、その取り組みが全国に広がったものと思われる。今回は、その点について説明をいただいたが、そのほかにも『10年以上やっていることにより、マンネリに陥り、職員の意識が低下しないか。そのための研修制度や対策については何かないか。また、行政評価システム等のPDCAサイクルを基礎としたマネジメントシステムとの連携をはかっているか』等の質問をした。

 東松山市では、行政評価とISOの連携が図られており、その点では上越市よりも工夫されている。上越市でも、これからの課題だということであった。残念ながら、東松山市の場合、役所内に浸透させる組織体制と研修制度ができていない。家庭や、事業者に拡大するよりも、まず、役所内、職員に浸透させる体制づくりが必要である。

 帰りに、役所のすぐ裏にある天地人の舞台、春日山で記念撮影。歴史ロマン漂う、先進的な街であった。