桜山小学校運動会。

 桜山小学校で運動会が開かれた。地元の来賓の皆様が大勢いる中で、代表して挨拶させていただいた。私が、運動会などの挨拶で一番心がけていることは、『短く』である。長くて3分、大体1分で終わるように本当の一言で終わるように心がけている。今回は、子どもたちに『地域の皆さんや、お父さん、お母さんに元気をプレゼントしてください』との一言を述べさせていただいた。

 桜山小学校については、少子化の傾向にあり、年々子どもの数が減っている。抜本的な見直しが必要になってきている。数年前の行政による線引きが子どもに影響している。いずれ変えなければならないのであれば、早めに対応すべきだと思う。

 通学区の問題は、非常に難しい問題である。一方的に住民の意志を無視して、線を引きなおすことは住民感情を害するだけである。しかしながら、だからといって行政が10年以上もの間、問題を放置し続けるのはいかがなものか。10年以上も前から、問題は提起されていた。

 教育長も変わったが、この件については前教育長と変わらず、『今のところ変える必要がない』とのことだ。問題を問題として把握できないこと自体が問題だ。『一葉落ちて都の秋をしる』人もいる。目の前に山積する問題があっても、平気で何もしない人がいる。今回の件は、子どもに影響が出る。それなのに、『自分の任期中にはいじりたくない』。そんな管理職が多い。

 6月議会で教育長に初めて質問した。私の再質問に丁寧に原稿を用意してきた。普通は、質問に対して原稿を用意し、再質問に対しては臨機応変に、その場で考え答えなければならない。それが、どんな再質問が出るかわからないのに、再質問の原稿を用意して、それを読み上げた。役人の言いなりだ。

 私は、すぐに、そんなふざけたことはあるのか、と思い、その点を指摘し『テストならカンニングもしくは零点だ』と言ってやった。私の質問の答えになっていないからだ。議事録を見ていただければ、議場の様子がよくわかると思う。私は、いつも原稿を見ていない。数字などを参照するだけだ。その場で、考え質問し、相手の答弁を聞いて、それに再度質問する。質問は予め通告する。したがって、それには答弁が原稿で用意される。しかし、再質問については何について質問するかわからないのだから、原稿は役に立たない。

 内容的にも普通の人が聞けばすぐにおかしいと思うはずだ。白山中の通学校区の問題で『南中学校ではいろいろな部活があり、それと比べて白山中はどうか』と、市内の中学校のことを聞いている。『今の状態はアンバランスではないですか』と聞いてみた。なぜなら、前教育長は『アンバランスな状態になったら通学校区を変更しなければならない』といっていたからである。前教育長は、『白山中は他の中学校と比較してアンバランスな状態だが、アンバランスだからといって、すぐに変更するのは教育上望ましくはない』とのことだった。現教育長も、前教育長と見解は同じだということで聞いてみた。

 教育長の原稿による答弁は『埼玉県内では、秩父だとか非常に生徒数が少ない学校があり、かならずしもアンバランスではない』とのことだった。ちょっと、おかしい。問題は市内の白山中学校の問題であり、秩父の小学校を持ち出すこと自体、話にならない。是非、議事録をご覧になっていただきたい。

 私は、教育については最重点課題だと認識している。市民病院と並ぶ重要課題だと思う。人が変わらなければ政治や生活は変わらない。高坂丘陵地区は特に、東松山市の外から移転されてきた人が多い地域である。それだけに、外の様子も知っている。私も北海道旭川市出身であり、どうしても旭川市と比べてしまう。外から住民が移住してきているのに、教育長やトップが旧態依然の地元つながりでは、新住民など入ってこない。教育長や、教育委員については、全国から優秀な人材を募るべきであろう。

 次の世代が東松山市を選択するかいなかは、子育てしやすい、環境が良い、教育に熱心で力を入れている、そのようなファクターが備わっている自治体を自然に選択しているはずである。東松山市は、人口が減り続けている。これだけ公共工事が盛んであり、開発にかかわる経費は以前よりは、全然少ないが、隣の坂戸市に比べ、全然高い。坂戸市は人口10万人を超えた。この違いは、どこにあるのか?

 人口一人当たりの教育費の額は埼玉県の南部は非常に高い。人口が増え続けているのも納得できる。群馬県太田市は教育に力を入れることで全国的に有名になった。杉並区も同様だ。行き過ぎの感もあるが、私は良いことだと思う。

 民主党の政策では、子ども一人あたり26000円支給するというが、『ばら撒き』との批判もある。しかし、私は支持しても良いと思う。働く世代と、将来日本を背負う世代ともに支援することができるからだ。財源問題は、優先順位をどうするかだけの問題にすぎない。コンクリートに際限なくつぎ込むか、まず先に子どもや、子どもを育てる世代を支援すべきか、その優先順位をつけているにすぎない。

 子どものない家庭、子育てが終わった世代についても、やはり子どもを育てている世代が、次の日本を支える人財を、今苦労して、支えていることを考えると、納得していただけるのではないだろうか。

 地方も同じだと私は考えている。通常よりも何割も高いコンクリート工事をやり続けるのか(以前は落札率97.5%。こんなのありえない。東松山高止まりシステム)、子どもたちの教育を充実させるのか。残念ながら、日本の財政状況を考えると、二者択一が迫られている。