一般質問無事終了。

 一般質問が無事終了し、ほっと一息。何度やっても、緊張してしまう。当選以来、一度も欠かさず質問はしてきた。数々の質問をしたが、今回の質問のテーマも重大な内容だ。

 駅前開発事業について、その費用便益分析についてと、駅開発から積水化学工業が撤退した経緯、理由について聞いてみた。また、積水化学工業のスキーム(計画)はどのようなものであったのか。ファンドに売却するということだったらしいが、どこのファンドなのか。ファンドに売却することは何時知ったのか、等について聞いてみた。

 詳しくは、市のホームページで議会議事録を見ていただければと思うが、今の段階で整理すると、撤退の理由についてはも世界規模での経済危機がその理由であり、それ以外の理由は特になかった。しかしながら、『全ての事業の撤退が100年に一度の経済危機ということで済まされては困る』という再質問に対して、個人的な見解ながらという断りつきで部長が答弁した。それによると、『投資対象として利益が出ないということではないか』という答弁であった。

 そのとおりだと思う。民間が儲からない話に乗るわけはない。では、それで良いのか。そもそも、そんな積水の儲け話に市が土地を提供し、開発したあとにファンドに売却する、いわゆる一括売却方式なるスキームに協力するほうがおかしいのではないか。

 わざわざ東武から土地を数億円を出して手に入れ、それを積水に提供する。その後、開発した後に、ファンドに売却する。そんな儲け話に市が協力して良いのか。不動産転がしを手助けしているようなものである。

 議員の皆さんも、この計画について聞かされていなかったと思われる。私自身、積水がファンドに売却するなんて全然知らなかった。そこで、市に『いつ、ファンドに売却することを知ったのか』と聞いてみた。部長の答弁によると『風の噂で去年の秋ぐらいに売却することを知った』との答弁であった。

 しかしながら、市と積水でこれほど大きな事業をしながら、そのスキームの詳細や、全容について知らなかったとは、それ自体問題ではないか。それを隠して、プロポーサル契約で契約を締結するとは考えづらい。もし事実であれば、積水の態度自体、ものすごく不誠実この上ない。

 それで都合が悪くなれば世界的経済危機を理由に撤退する。市もそれ以外は聞かない。こんなことってありえますか?

積水はカルテル違反で追徴金を課せられている。その額は80億円近い。このようなことは影響がないのか。他にも、当初のスキーム自体には問題はなかったのか。駅前開発について実績がまったくないが、その経験のなさも、このような事態になった理由の一つでは。聞いてみたいところである。残念ながら、これだけ市民に迷惑をかけておいて、世界的経済危機を理由とする、ただ、その一言のみである。市もなめられたものだ。

 リーマン社債の購入についても、市長の責任は大きい。しかし、それを売った側の責任もなくはない。金融商品取引法によると、プロアマ規定なるものがあり、売る側の責任について厳しく規定している。当然、市としては、そのことを主張しうるはずであった。

 なぜ、主張しないのか。よっぽどお人よしか、相手方と何らかの関係があるからか、理由がわからない。市民の税金だから、主張しなかったのか。ちょっと納得がいかない。

 民間業者にとって市は良いお客さんのようだ。相手はプロである。何度も取引をやっている。市は大きな事業については、初めてのケースも多い。担当職員も法律的な基礎知識を欠いている。そんな場合に、大きな問題が生じている。予防法務の分野である。契約書のチェック、関連法規の確認を欠いている。相手の言うなりだ。結局、市民の皆様に迷惑をかけることになる。