東京新聞全国版『どうなった、ニュース、その後』で東松山市委託入札


東京新聞東松山市の入札事件の記事がでた。事件から一年経ち、入札制度は変わったか、そんな記事だ。タイトルにあるように、『道半ば』だ。しかし、入札制度は大きく変わり、その効果も大きい。高坂小学校の改築工事では落札率が下がり、数億円が浮いた。たしかに1000万円以上については一般競争入札にしたので、それ未満は以前と、そうは異ならない。

 しかし、大規模工事について改革が一挙に進んだことで、そのメリットは計り知れない。1000万円未満の事業についても見積もりをしっかり役所でとること、業者を増やすこと、等の改革は行われた。しかし、まだ委託管理契約については、見積もりをつくることに職員がなれてなく、戸惑っている様子である。その点については、これからである。

 この記事を書いた山口記者はファイトがあった。東京新聞の『落札率100%が13件』がきっかけで、県警が踏み込んできた。それが直接のきっかけだ。それがなければ、今でも私の入札についての一般質問が続いていたであろう。私は何度も入札に対する一般質問を繰り返してきた。不正があるのが明らかだったからである。読売新聞の埼玉版にさいたま市かどこかで、清掃管理業務が5年続いて同じ業者が落札しているという記事がでた。

 東松山では、同じ業者が30年以上落札している。その額も年々増えている。これは読売は書くはずだと思い、質問を何度も続けた。しかし、いっこうに書かない。書いてくれたのは山口記者だった。

 彼の記事が切っ掛けで県警が動いた。100%の落札率と、課長のインタビューが決めてとなった。『業者から見積もりをとって、そのまま予定価格としている』。私も聞いてびっくりした。『本当に、そんなこと言ったのか』と何度も山口記者に聞いたぐらいだ。

 今、思うと課長も変えたかったのかなと思う。いくら、おとぼけ課長でも、そんなことは言わないと思う。もし改革しなければ、若い世代がまた不正に関与させられる。事件後、改善委員会が立ち上がった。その中で課長が、汗をふきふき、『東松山市が事件を起こして、このようなことになった。二度と起こさないようにしたい』と、学者の委員が『そこまでやって現場は混乱しないか』という質問に答えていたのが、印象に残っている。課長をはじめ、財政契約課の職員の骨折により、改革が行われた。私の評価は80点以上である。東松山市にも『A few good man』がいたということだ。そんな職員を誇りに思う。